Google VidsのAI機能で動画を作成してみた

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G-gen の國吉です。当記事では、非エンジニアである筆者が実際に Google Vids を使用し、プロンプト入力から動画完成までの一連のプロセスをステップごとに解説します。また、その過程で見えた実用上の注意点についても触れます。

はじめに

Google Vids とは

Google Vids とは、Google Workspace に組み込まれた動画編集アプリです。Google Workspace の Business Standard 以上のほとんどのエディションに含まれており、Web ブラウザ上で利用することができます。

Google Vids では、手作業での動画作成・編集に加えて、ユーザーが入力したプロンプト(指示)や既存のドキュメントを基に、生成 AI が動画のストーリーボード、スクリプト、ナレーション、映像素材を含む初稿を自動で生成することができます。

このツールを使うことで、専門的な動画編集スキルを持たないビジネスユーザーでも、社内研修、営業提案、プロジェクトの進捗報告などのための動画を効率的に作成することができます。

Gemini in Vids

Google Vids に搭載された AI 関連機能を総称して Gemini in Vids と呼びます。2025年9月時点で、多くの機能が英語対応のみであり、日本語対応はこれからです。ただし、日本のユーザーでも、Google Workspace の個人設定で、言語設定を英語に変更すれば利用可能です。

Gemini in Vids には、以下のような機能があります。

  • プロンプトから動画のストーリーボード(構成案)を自動生成
  • AI 動画生成モデル Veo による数秒間のクリップ動画生成
  • AI によるナレーション生成
  • AI アバター(架空の人物)による説明動画の生成

データ保護の仕組み

Google Vids を含む Google Workspace においては、ユーザーが作成したコンテンツ(動画、プロンプト等)の所有権は常にユーザーにあります。Google は、ユーザーのデータをモデルの再学習やサービス改善に使用することはありません

一方、無償の個人アカウントで Google Vids 等を利用する場合、Google はサービスの改善や新機能の開発のために、そのデータを AI の学習に利用することがあります。

手順

個人の言語設定の変更

当記事を執筆した2025年9月現在では、AI 関連機能が日本語に対応していないため、言語設定を英語に変更して、AI アシスト機能を使用しました。

言語設定を英語に変更するには、Gmail や Google ドライブなど Google Workspace のいずれかのアプリ画面を開いてから、右上のアバター画像をクリックし、「Google アカウントを管理 > 個人情報 > ウェブ向けの全般設定 > 言語」をクリックします。表示された設定画面で、英語が存在しない場合は「+ 他の言語を追加」をクリックして英語を追加し、メイン言語に設定します。

言語設定の変更

Google Vids 画面への遷移

Google Vids は、Google アプリ一覧から起動できます。Gmail や Google ドライブなど Google Workspace のいずれかのアプリ画面を開いて、右上の9つの点のアイコンをクリックして表示されるアプリ一覧から Google Vids をクリックします。もしくは https://docs.google.com/videos/ にアクセスすることでも、Google Vids のスタート画面へ遷移できます。

Google アプリ一覧から起動

個人の言語設定を英語にしていると、Veo 3 によるクリップ生成やストーリーボード、AI アバターを含む、複数の動画作成の開始手順が表示されます。

英語版はじめの選択肢

一方で2025年9月現在、言語設定が日本語の場合は「録画」「アップロード」「テンプレート」「スライドを変換」基本的なスタート方法のみから選択できます。

日本語版はじめの選択肢

今回は既存のスライドをベースに動画生成をするため、ストーリーボードを選択して、プロンプトを入力する画面に移行します。プロンプトを入力する際、@ で Google ドライブ上のファイルを呼び出せます。2025年9月現在、日本語で作成されたファイルでもファイル名を英語表記にすることで読み込み可能です。

例として、プロンプトは Create a video based on this Google Slide @file_name などと指定します。

読み込みが完了すると、アウトライン編集画面 > テンプレートの選択 > デザインのサンプルを選択することで動画の下書きを自動で生成してくれます。

アウトライン編集画面

初稿の生成と編集

プロンプトを送信すると、AI が数分で動画のストーリーボード(構成案)を生成します。ストーリーボードは複数のシーンで構成されており、各シーンにはスクリプト(台本)、推奨される映像素材、ナレーションが含まれています。

今回の検証では、全61ページの Google スライドのファイル(G-gen の会社概要)を参照させたところ、3分7秒の会社紹介動画が生成されました。簡易的なプロントでしたが、合計20シーンに合った会社概要説明のスクリプト、ナレーションが自動で追加されました。スクリプトには、G-gen の「強み」「会社の遷移」「エンジニアによる資格保有」等が反映された英語のスクリプトが生成されました。

生成された動画
生成されたスクリプト

この段階で、各シーンの内容を確認し、テキストを修正したり、不要なシーンを削除したり、シーンの順番を入れ替えたりすることが可能です。ドラッグ & ドロップによる直感的な操作で、動画全体の流れを簡単に調整できます。

動画の下書き

ナレーションの調整

Google Vids の大きな特徴の1つが AI ナレーション機能です。生成されたスクリプトを基に、AI が自動でナレーション音声(2025年9月現在、英語のみ)を生成します。複数の音声スタイル(AI アバター)から選択できるほか、自身の声を録音して差し替えることもできます。

スクリプトを修正すると、ナレーションも自動で再生成されるため、手作業での音声録音や編集の手間を大幅に削減できます。ただし、専門用語のイントネーションが不自然な場合などは、手動での調整や再録音が必要な場合があります。

筆者が以前、Google AI Studio で音声を生成させた際は、当社の社名である G-gen(ジージェン)の発音の指示に苦戦しましたが、Google Vids では正確な発音でナレーションが生成されました。

複数のAIアバター

ビジュアルの変更

AI はスクリプトの内容に合わせて、Google が提供する高品質なストック動画や画像を各シーンに自動で配置します。しかし、より内容に即したビジュアルに変更したい場合、シーンごとに素材を変更する機能を利用します。既存の動画をクリックすると、Veo 3 など動画生成を選べます。

自動配置されたビジュアル
動画クリップ作成

動画生成以外にも、キーワードでライブラリを検索して、最適な動画や画像を選択して差し替えたり、自身の PC から画像や動画ファイルをアップロードして使用することもできます。

共有

Google Vids の動画は、Google ドライブ上に保存されます。そのため、動画ファイルは Google Workspace の他のアプリケーションと同様に簡単に他人に共有できます。

共有設定画面で、共有したいユーザーやグループのメールアドレスを入力し、権限(閲覧者、編集者など)を設定します。

これにより、完成した動画をチームメンバーにレビューしてもらったり、社内ポータルに埋め込んで広く展開したりといった運用がスムーズに行えます。

注意点

日本語での利用における注意点

2025年9月現在、日本語で AI アシスト機能を使うことはできません。AI アシスト機能を使うには言語設定を英語に変える手間が都度発生します。

編集機能の制約

Google Vids は、あくまで動画作成の「アシスタント」です。細かなテロップの装飾や複雑な画面切り替え(トランジション)、詳細なエフェクトの追加といった機能は提供されていません。

AI 生成内容の調整

AI が生成する初稿は、そのままでは利用できないケースもあります。特に、自社の製品やサービスに関する固有名詞、あるいは業界特有の専門用語については、スクリプトやナレーション(発音)の修正が必要になる場合があります。

國吉 眞太郎 (記事一覧)

事業開発部 ブランド&プロモーション課。元ホテリエ経歴を持つウチナーンチュ。DX化で全員Happyになる環境作りに関わりたい!あたかも眼光が書物の紙の裏側まで見通すかのごとく、書かれた言葉の真意を深く理解するような深い読解力を有するインサイドセールスを目指す。