G-gen の三浦です。当記事では、Google が提供する標準機能を使って、Dropbox から Google ドライブへのデータを移行した検証の結果を紹介します。

概要
Dropbox からのデータ移行とは
すべての Google Workspace エディションでは、管理機能として Dropbox のデータをフォルダ単位で Google ドライブにコピーして移行する機能が提供されています。また、初回移行後に Dropbox 側で追加・更新されたファイルは、差分移行によって Google ドライブ側へ反映できます。
Dropbox からの移行では、フォルダの種類に応じて移行先が異なります。
| Dropbox 側のフォルダ | 移行先 |
|---|---|
| 個人フォルダ | マイドライブ |
| チームフォルダ | 共有ドライブまたは共有ドライブ内のフォルダ |
前提条件
当機能で移行を実施するには、以下の要件があります。詳細は以下の公式ドキュメントをご確認ください。
- Google Workspace 側では特権管理者ロールが必要です。
- Dropbox 側ではチーム管理者権限が必要です。
制約
当機能には以下のような主な制限があります。
- 一度に移行可能なフォルダ(個人フォルダまたはチームフォルダ)数は最大 150
- 移行できるファイル数は 1 ユーザーあたり最大 500,000
- 外部ユーザー / アプリによって作成されたファイルやフォルダは移行できない
上記以外の制約については、以下の公式ドキュメントを確認してください。
検証概要
検証環境
検証環境は以下のとおりです。
| プラットフォーム | ライセンス |
|---|---|
| Google Workspace | Business Starter |
| Dropbox | Standard |
移行テスト用の Dropbox フォルダおよび移行先の Google ドライブは以下のとおりです。
| Dropbox フォルダ名 | 種類 | 格納ファイル | 移行先 |
|---|---|---|---|
| 三浦健斗 | 個人フォルダ | test-member.xlsx | マイドライブ |
| Dropbox チーム フォルダ | チームフォルダ | test-team.pptx | 共有ドライブ(test-team-drive) |
検証の流れ
以下の手順でデータの移行を実施します。
| 項目 | 作業 | プラットフォーム |
|---|---|---|
| 1 | 移行元のチームフォルダ Path の確認(チームフォルダを移行する場合のみ) | Dropbox |
| 2 | 移行先の共有ドライブ ID の確認(チームフォルダを移行する場合のみ) | Google Workspace |
| 3 | 移行用の CSV の準備 | Google Workspace |
| 4 | データ移行の実施 | Google Workspace |
| 5 | 移行後に Dropbox のファイルを追加 | Dropbox |
| 6 | 差分移行の実施と確認 | Google Workspace |
設定手順
[Dropbox] 移行元のチームフォルダ Path の確認(チームフォルダを移行する場合のみ)
Dropbox 公式ドキュメントに従い、ストレージ レポートをエクスポートします。
エクスポートした CSV の Path 列の値を控えておきます。

[Google Workspace] 移行先の共有ドライブ ID の確認(チームフォルダを移行する場合のみ)
共有ドライブの管理画面にアクセスします。
- 参考 : 共有ドライブを管理する
画面を右にスクロールすることで、共有ドライブ ID が確認できるので、控えておきます。

[Google Workspace] 移行用の CSV の準備
Google Workspace の管理コンソールにログインします。
- 参考 : 管理コンソールにログインする
[データ] > [データのインポートとエクスポート] > [データ移行(新規)] から Dropbox の [移行] を選択します。

ステップ2の [サンプル CSV をダウンロード] を選択します。

ダウンロードした CSV を開き、以下のとおりに入力し、保存します。各列の入力内容は、個人フォルダとチームフォルダで異なります。
| 列名 | 個人フォルダの場合 | チームフォルダの場合 |
|---|---|---|
| Source DropboxValue | Dropbox ユーザーのメールアドレス | チームフォルダ Path(前手順で確認した値) |
| Target Drive FolderID | 空欄(未入力) | 共有ドライブ ID(前手順で確認した値) |
| Target GUser | 空欄(未入力) | 共有ドライブの管理者権限を持つユーザーのメールアドレス |
以下は検証環境用のサンプルです。データ 1 行目が個人フォルダ、データ 2 行目がチームフォルダの例です。
Source DropboxValue,Target Drive FolderID,Target GUser admin@miurak-test.com,, /Dropbox チーム フォルダ,0AFJq5HIP3tBRUk9PVA,admin@miurak-test.com
ステップ3の [サンプル CSV をダウンロード] を選択します。

ダウンロードした CSV を開き、以下のとおりに入力し、保存します。この CSV では、Dropbox 側のユーザーまたはグループと、Google Workspace 側のユーザーまたは Google グループのメールアドレスをマッピングします。
| 列名 | 入力内容 |
|---|---|
| Source Email | Dropbox のユーザーまたはグループのメールアドレス |
| Destination Email | Google Workspace のユーザーまたは Google グループのメールアドレス |
以下は検証環境で使用したサンプルです。
Source Email,Destination Email admin@miurak-test.com,admin@miurak-test.com
[Google Workspace] データ移行の実施
ステップ1の [交流] を選択し、本データ移行ツールへの権限付与内容を確認の上で許可します。



ステップ2、ステップ3それぞれの [CSV をアップロード] を選択し、前手順で作成した CSV をアップロードします。


ステップ4では、移行時のオプションを設定します。主な設定項目とデフォルト値は以下のとおりです。
| 項目 | デフォルト値 |
|---|---|
| マッピングされていない ID | ID マップに含まれていない ID をマッピングする(ID の移行元ドメインを保持) |
| 作成日 / 更新日 | 作成日や変更日に関係なくすべてのファイルを移行 |
| ファイル形式 | すべてのファイル形式を移行 |
| ファイルサイズ | サイズに関係なくすべてのファイルを移行 |
設定を変更する場合は、[設定を変更] を選択して内容を編集し、[変更の保存] を選択します。今回はデフォルト値で設定しました。

- 参考 : (省略可)ステップ 4: 移行を設定する
[移行を開始] を選択することでデータ移行が開始されます。進行状況は 10 秒ごとに更新されるため、完了まで待ちます。


移行が完了したことを確認します。詳細は [移行レポートをエクスポート] および [フォルダレポートをエクスポート] から確認できます。後続の手順で差分移行を検証するため、この時点では [移行を終了する] を選択しません。


- 参考 : Dropbox の移行レポートについて
個人フォルダの移行結果
マイドライブを確認し、Dropbox の個人フォルダからファイルが移行されていることを確認します。

チームフォルダの移行結果
共有ドライブを確認し、チームフォルダ名のフォルダが新規で作成され、その配下にファイルがコピーされていることを確認します。

[Dropbox] 移行後に Dropbox のファイルを追加
データの移行後に、Dropbox の個人フォルダおよびチームフォルダへ新規でファイルをアップロードします。


[Google Workspace] 差分移行の実施と確認
[差分移行を実行] を選択します。

- 参考 : Dropbox の差分移行を実行する
移行が成功したことを確認します。


Google ドライブを確認し、追加したファイルがコピーされていることを確認します。


移行が完了したら、[移行を終了する] > [移行を終了して削除] を選択し、移行を終了します。

注意事項として、すべての移行が完了してから移行の終了をしてください。移行終了後に同じデータで新規の移行を開始すると、同じファイルの移行が再度実施され Google ドライブ側にファイルが重複する可能性があります。
- 参考 : (省略可)ステップ 7: 移行を終了する
三浦 健斗 (記事一覧)
クラウドソリューション部
2023年10月よりG-genにジョイン。元オンプレ中心のネットワークエンジニア。 ネットワーク・セキュリティ・唐揚げ・辛いものが好き。
Google Cloud Partner All Certification Holders 2025 / Google Cloud Partner Top Engineer 2026
