2026年6月のイチオシGoogle Cloud・Google Workspaceアップデート

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G-gen の杉村です。2026年6月に発表された、Google Cloud や Google Workspace のイチオシアップデートをまとめてご紹介します。記載は全て、記事公開当時のものですのでご留意ください。

はじめに

当記事では、毎月の Google Cloud(旧称 GCP)や Google Workspace(旧称 GSuite)のアップデートのうち、特に重要なものをまとめます。

また当記事は、Google Cloud に関するある程度の知識を前提に記載されています。前提知識を得るには、ぜひ以下の記事もご参照ください。

blog.g-gen.co.jp

リンク先の公式ガイドは、英語版で表示しないと最新情報が反映されていない場合がありますためご注意ください。

Google Cloud のアップデート

BigQuery Editions の最小課金時間が1秒になる fluid scaling が一般公開(GA)

BigQuery fluid scaling (2026-06-03)

BigQuery Editions スロットの最小課金時間が1秒になる「fluid scaling」が一般公開(GA)。

Reservation で有効化すると、通常1分の最低課金時間が1秒になる。小規模クエリが断続的に実行されるような環境で、コスト最適化に繋がる可能性がある。

ただ idol slots の共有され方に影響がでる可能性もあるため留意が必要。

Cloud Interconnect のシングルリージョン構成で 99.99% SLA

Cloud Interconnect release notes - June 02, 2026 (2026-06-02)

Cloud Interconnect(Dedicated Interconnect / Cross-Cloud Interconnect)で条件を満たせばシングルリージョン構成かつシングル Metro 構成でも、99.99% の SLA が適用されるようになった。

VLAN アタッチメント4つと2施設で構成。

BigQuery の生成 AI 関数で上限(クォータ)が任意に設定できるように

Control costs with token quotas (2026-06-08)

BigQuery の生成 AI 関数(AI.GENERATE 等)で消費されるトークン量に対して1日あたりの上限(クォータ)を設定する機能が一般公開(GA)。

入出力トークンのクォータを設定でき、費用の制御に役立つ。

利用料の BigQuery エクスポートで FOCUS 形式での出力が可能に(Preview)

Set up Cloud Billing data export to BigQuery (2026-06-08)

Google Cloud 利用料金の BigQuery エクスポートで FOCUS(FinOps Open Cost and Usage Specification)形式での出力が可能に(Preview)。

FOCUS とは、クラウドベンダーごとに異なる請求データのスキーマを標準化して、一貫したコスト分析を可能にするオープン仕様。

NW・Web アプリ監視機能である Cloud Network Insights が一般公開(GA)

Cloud Network Insights overview (2026-06-08)

Network Intelligence Center でマルチクラウド・ハイブリッドネットワーク全体を監視・可視化する Cloud Network Insights が一般公開(GA)。

ネットワークや Web アプリのレイテンシ、パケロスなどを可視化。Web アプリの監視時は、Selenium がで実際に動作して HTML/JavaScript をレンダリング。

時間課金もしくは監視パス数あたりのサブスクリプション形式で料金が発生する。

Gemini Cloud Assist で BigQuery の管理・運用支援が可能に(Preview)

Administer BigQuery (2026-06-11)

Gemini Cloud Assist で BigQuery の管理・運用支援が可能に(Preview)。

パフォーマンス監視、キャパシティ分析、コスト最適化に関する洞察を AI が提供。

従来の Gemini Cloud Assist in BigQuery は SQL 生成等のみだった。

Gemini Cloud Assist で BigQuery のクエリの最適化が可能に(Preview)

Optimize a query (2026-06-15)

Gemini Cloud Assist で BigQuery のクエリの最適化が可能に(Preview)。

クエリ構造を分析し、スロット時間を短縮できるようサジェスト。BigQuery Studio のクエリエディタのツールバーから使用可能。

BigQuery Editions 利用ユーザーが対象。

Gemini Enterprise app でモバイルアプリが一般公開(GA)

Configure the mobile app (2026-06-12)

Gemini Enterprise app で、モバイルアプリが一般公開(GA)。

まずは Google Identity 向け(Google Workspace ユーザーでの認証)。

Entra ID などでの認証は、Allowlist 付き GA の扱い。

課金レポートで「プロダクト」「発生元サービス」フィルタが使用可能に

Cloud Billing release notes - June 15, 2026 (2026-06-15)

Google Cloud課金レポートで「プロダクト」「発生元サービス」という2つのフィルタ/グルーピングオプションが新しく使えるようになった。

「プロダクト」は Firebase App Hosting のように複数 SKU を跨ぐ論理的な単位(従来からある「サービス」とはまた別軸)。

「発生元サービス」は GKE が Compute Engine を消費する場合等に、コストの起点となったサービスを特定するためのフィルタ/グルーピングオプション。

Gemini Enterprise app が Slack から呼び出せるように(GA)

Configure the Gemini Enterprise app for Slack (2026-06-17)

Gemini Enterprise app が Slack から呼び出せるように(GA)。

DM、スラッシュコマンド、メンションで Gemini Enterprise を呼び出しインタラクションや検索ができる。

Slack AI アドオン(と記載だがおそらく Slack Business+ プラン以上のこと)が必要。

Gemini Enterprise app で Skills が使用可能に(Allowlist 付き GA)

Create and manage skills (2026-06-17)

Gemini Enterprise app で Skills が使用可能に(Allowlist 付き GA)。

Agent Skills の標準企画に準拠。Agent Skills とは、AI に特定のタスクに特化した振る舞いを行わせることができる拡張機能のこと。skills.md というマークダウンファイルで、自然言語で AI の振る舞いを定義する。Gemini Enterprise app の Skills は、Bash または Python のスクリプトも実行できる。

Agent Skills については、以下の記事も参照。

blog.g-gen.co.jp

BigQuery の自動エンベディング生成が一般公開(GA)

Autonomous embedding generation (2026-06-17)

Preview だった BigQuery の自動エンベディング生成が一般公開(GA)。

CREATE/ALTER TABLE 文で設定することで、ソース列のデータ追加/変更に合わせて BigQuery が自動的にエンベディング列をメンテナンスしてくれる。

よって、常に最新情報でベクトル検索が可能。

Security Command Center Premium で External Exposure が Preview 公開

Use the External Exposure service to detect exposed resources (2026-06-18)

Security Command Center(Premium ティア)で External Exposure が Preview 公開。

Google Cloud 環境全体で外部公開の IP アドレス、ホスト名、ドメイン名、URL を継続スキャンして偶発的な公開やシャドウリソースを検出。継続的な検知により、アタックサーフェイス縮小に役立つ。

データポータルで閲覧者権限でもデータの更新ができるようになった

Viewer data refresh (2026-06-18)

データポータル(英名 Data Studio、旧称 Looker Studio)で閲覧者権限でもデータの更新ができるようになった。

「ファイル > レポートの設定」からレポートごとに有効化可能。データスタジオ Pro だと管理者設定で禁止も可能。

Gemini Enterprise app でワークフローエージェントが Allowlist 付き一般公開

Gemini Enterprise release notes ‐ June 18, 2026 (2026-06-18)

Gemini Enterprise app でワークフローエージェントが Allowlist 付き一般公開。使用には申請が必要(公式ガイドへのアクセスも承認が必要)。

従来の Agent Designer(ノーコードエージェント作成 UI)より詳細なワークフローを Web UI で定義できる。

Cloud Shell 環境のデフォルトから terraform CLI が削除

Cloud Shell release notes ‐ June 20, 2026 (2026-06-20)

Google Cloud の Cloud Shell 環境のデフォルトから terraform CLI が削除される。

今後は手動または .customize_environment でインストールする必要あり。

BigQuery の Conversational Analytics(会話型分析)が一般公開(GA)

BigQuery release notes ‐ June 23, 2026 (2026-06-23)

BigQuery の Conversational Analytics(会話型分析)が Preview → 一般公開(GA)。

GA 公開と同時に、高速/思考モードの切替や、エージェントからの逆質問などが実装され、より高度になった。

BigQuery pipelines でトリガーベースのスケジューリングが Preview 公開

Trigger-based scheduling (2026-06-23)

BigQuery pipelines で、対象テーブルが更新されたタイミングで自動的に処理を実行できる「トリガーベースのスケジューリング」が Preview 公開。

上流テーブルのデータが到着次第、すぐに後続処理を開始できる。最小・最大待機時間も設定可能で頻度をコントロールできる。

BigQuery の VECTOR_SEARCH 関数で「ハイブリッド検索」が Preview

BigQuery release notes - June 25, 2026 (2026-06-25)

BigQuery の VECTOR_SEARCH 関数で、ベクトル検索とキーワード検索を組み合わせた「ハイブリッド検索」が Preview 提供開始。

AI.SEARCH 関数の HYBRID モードも同時に提供開始。ベクトルインデックスにキーワード検索用の列を加えることも可能に。

Gemini Enterprise app に Agent Registry からのエージェント登録が可能に

Import A2A agents from Agent Registry (2026-06-25)

Gemini Enterprise app に Agent Registry から A2A エージェントや MCP サーバーを登録できるようになった。

Registry に登録されたエージェントは Agent Gateway によるトラフィック制御も可能。

VPC Service Controls が Agent Identity や SPIFFE 形式 ID に対応

Supported identities for ingress and egress rules (2026-06-29)

VPC Service Controls が Agent Identity や、Workload / Workforce Identitity 連携された SPIFFE 形式 ID に対応(GA)。

AI エージェントのアクセス制御を VPC SC 境界で厳密に行うことができる。以下の記事も参照。

blog.g-gen.co.jp

Gemini Enterprise app の SharePoint / OneDrive のフィルタ(Preview)

Gemini Enterprise release notes - June 29, 2026 (2026-06-29)

Gemini Enterprise app の SharePoint コネクタおよび OneDrive コネクタでフィルタが使用可能に(Preview)。

サイトやパスにフィルタをかけられる。除外フィルタと包含フィルタが指定可能。

Google Workspace のアップデート

Google ドライブの「ファイルの整理」機能が一般公開(GA)

Organize My Files in Drive now generally available (2026-06-01)

Google ドライブの「ファイルの整理」機能が一般公開(GA)。

AI モデル Gemini がフォルダの作成とファイルの移動先を提案して、簡単にファイルを整理。まずは英語版で利用可能になった。2026-07-15 からはエディションごとの使用回数上限が適用される見込み。

Google Workspace Studio でリストに対するループ処理が可能に

Introducing the ability to loop over a list of items in Workspace Studio (2026-06-02)

AI ワークフローツール「Google Workspace Studio」でリストに対するループ処理が可能に。

Ask Gemini の出力をリスト形式にでき、その出力リストの各項目に対して後続ステップでループ処理を実行できるようになった。

スプシデータの行ごとに処理するようなことも可能。

Google カレンダーの Data Loss Prevention がベータ版 → 一般公開(GA)

Data loss prevention policies for Google Calendar now available in GA (2026-06-03)

Google カレンダーの Data Loss Prevention(DLP、データ損失防止)がベータ版 → 一般公開(GA)。

予定タイトル、説明、場所をスキャンして機密情報を検知。デフォルトではオフ。

Ask Gemini in Drive で Gmail をソースとして追加できるように

Gmail as a source in Ask Gemini in Drive now generally available (2026-06-03)

Ask Gemini in Drive で Gmail をソースとして追加できるように。

Ask Gemini in Drive は Google ドライブ内の特定ファイルをソースとして AI にタスクを行わせる機能(NotebookLM に似る)。ここにメールを加えられるようになる。

2026-06-03から15日間かけてロールアウト。

Google Vault が Gemini アプリに対応

Google Vault now supports retention rules and litigation holds for Gemini app (2026-06-11)

Google Workspace の Google Vault が Gemini アプリに対応。

Vault は監査・訴訟向けにデータを保存・検索可能にする機能。Gemini アプリの会話内容を保持・検索・エクスポート可能になった。

Business Plus や Enterprise Standard / Plus 等で提供。

GWS 版 Gemini アプリで「一時チャット」「会話履歴削除」が可能に

Control whether your users can have temporary chats and delete conversations in the Gemini app (2026-06-16)

Google Workspace 版の Gemini アプリで「一時チャット」「会話履歴削除」が可能に。

個人版では以前からできたが、Google Workspace 版ではこれまでできなかった。管理者設定でオン・オフ可能(デフォルトでオン)。

利用者側には2026-06-21から1週間程度かけてロールアウト。

なお会話を削除しても、Google Vault のリテンションルールに従ってデータは保持される。

スプレッドシートで Gemini による作成・編集機能が日本語に対応

Expanded language support for building and editing spreadsheets with Gemini (2026-06-18)

Google スプレッドシートの Gemini による作成・編集機能が正式に日本語を含む28言語に対応。

自然言語による指示でスプシ全体を編集したり分析したり、図表を作ったりできる。

スプレッドシートで Gemini による数式エラートラブルシューティング

Troubleshoot formula errors quickly with Gemini in Google Sheets (2026-06-22)

Google スプレッドシートで Gemini による数式エラートラブルシューティングが利用可能に。

数式セルだけでなく周囲のデータ構造も解釈して、数式の修正をサジェスト。エラーとなってるセルから1クリックで呼び出せる。2026-06-22から段階的ロールアウト。

Google Workspace で増分エクスポートが使用可能に

Streamline your data backups with incremental exports for Google Workspace (2026-06-26)

Google Workspace で増分エクスポートが使用可能になった。

これまでも Cloud Storage バケットへのフルエクスポートが可能だったが、今後は定期的に Gmail、Drive、Chat などのデータを増分でバックアップできる。

Google Meet の管理者設定で動画帯域幅のダウンリンクを制限できるように

Updated admin setting for improved video quality in Google Meet (2026-06-29)

Google Meet の管理者設定で、動画が使う帯域幅のダウンリンク(ダウンロード)側を制限できるように。これまではアップリンク側しか制限できなかった。

ユーザー側の設定ではなく管理者側の設定のみ。社内ネットワークの帯域のコントロールが精密になる。

杉村 勇馬 (記事一覧)

執行役員 CTO

元警察官という経歴を持つ IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 認定資格および Google Cloud 認定資格はすべて取得。X(旧 Twitter)では Google Cloud や Google Workspace のアップデート情報をつぶやいています。