Developer Knowledge APIをMCPサーバー経由で使ってみた

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G-gen の高宮です。Google 公式の技術ドキュメントを検索するための Developer Knowledge API を、Gemini CLI から MCP サーバー経由で使用した検証結果を紹介します。

はじめに

Developer Knowledge API とは

Developer Knowledge API は、Google Cloud 製品や Google 製品(Android、Firebase など)の公式ドキュメントを検索するための API です。この API を使用すると、独自のアプリケーションやワークフローに、Google のナレッジベースを統合できます。

また当 API では、Google からリモート MCP サーバー(Developer Knowledge MCP server)も提供されており、ローカル環境の CLI ツールや IDE から、自然言語で Google の公式ドキュメントを検索して取得することができます。また、エージェンティックな開発の中で、AI が正確な API 仕様等をもとに開発を進めるためにも寄与します。

Google Cloud MCP Servers では、Compute Engine や BigQuery、Google Maps などのための MCP サーバーが提供されています。詳細は以下の記事を参照してください。

blog.g-gen.co.jp

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MCP サーバーで使用可能なツール

Developer Knowledge MCP server で使用可能なツールは以下のとおりです。

ツール名 説明
batch_get_documents search_documents で取得した結果から、複数のドキュメントの全ての内容を取得します。
get_document search_documents で取得した結果から、単一のドキュメントの全ての内容を取得します。
search_documents 入力したクエリに関連する Google の公式ドキュメントを検索します。検索結果で、get_document または batch_get_documents を使用することで、ドキュメントの全ての内容を取得します。

注意事項

Developer Knowledge API は、2026年2月現在、Public Preview です。当記事で解説する内容は一般提供(GA)の際に変更される可能性があることを予めご了承ください。

Preview 版のサービスや機能を使うに当たっての注意点は、以下の記事も参考にしてください。

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事前準備

Google Cloud の設定

使用する Google Cloud プロジェクトで以下の API を有効化します。

  • Developer Knowledge API
gcloud services enable developerknowledge.googleapis.com

同じプロジェクトで、API キーを作成し、Developer Knowledge API 呼び出し時のみに使用できるように API キーを制限し保護します。

gcloud services api-keys create --display-name="Developer Knowledge API Key"

※ Developer Knowledge API を有効化してすぐの場合は、「Select APIs」リストに表示されないことがあります。

以下のコマンドで Developer Knowledge MCP server を有効化します。

gcloud beta services mcp enable developerknowledge.googleapis.com

以下のメッセージが返却されたら、Developer Knowledge MCP server が有効化されます。

The MCP endpoint for service developerknowledge.googleapis.com has been enabled for the resource projects/プロジェクト名.

gcloud コマンドの実行中にエラーが発生した場合は、gcloud components update beta コマンドでコンポーネントのアップデート後に再試行してください。

Gemini CLI の設定

作成した API キーを表示します。

Gemini CLI の構成ファイル(.gemini/settings.json)に MCP サーバーの設定を追加します。

{
  "mcpServers": {
    "google-developer-knowledge": {
      "httpUrl": "https://developerknowledge.googleapis.com/mcp",
      "headers": {
        "X-Goog-Api-Key": "作成した API キー"
      }
    }
  }
}

MCP サーバーに接続できていれば、構成ファイルに記述した MCP サーバーと、使用できるツールの一覧が表示されます。

# Gemini CLI を起動
$ gemini
# 
> /mcp
Configured MCP servers:

🟢 google-developer-knowledge - Ready (3 tools)
  Tools:
  - batch_get_documents
  - get_document
  - search_documents

search_documents での検索

質問の投入

Gemini CLI に対して、以下のようなクエリを自然言語で投入します。

Google Cloud の API を有効化する Terraform のソースコードを Google の公式ドキュメントから検索してください。

入力したクエリに対して、Developer Knowledge MCP server の search_documents ツールを使用するか確認されます。3. Allow all server tools for this session を選択すると、現在のセッション内では、Developer Knowledge MCP server の全てのツールの使用が許可されます。

検索と回答の流れ

入力した自然言語のクエリが、MCP サーバーへリクエストを送信するために JSON 形式に変換されます。

{"query":"Terraform enable Google Cloud API"}

MCP サーバーから返却されたレスポンスに複数のドキュメントが格納されています。

レスポンスの JSON の構造は以下のとおりです。

{"results":[
  {
    "parent":"参照しているドキュメントのリソース名",
    "id":"ドキュメント内のチャンク ID",
    "content":"チャンクしたドキュメントの内容"
  },
...
}

取得した内容を元に、回答が生成されます。

get_document での検索

質問の投入

さらに詳細な情報が必要な場合は、以下のようなクエリを自然言語で投入します。

関連度の一番高いドキュメントを使用して、より詳細な情報を検索してください。

検索と回答の流れ

入力した自然言語のクエリに従って、search_documents の検索結果から、関連度の高いドキュメントを判断し、MCP サーバーへリクエストを送信するために JSON 形式に変換します。

{"name":"documents/docs.cloud.google.com/docs/terraform/understanding-apis-and-terraform"}

MCP サーバーから返却されたレスポンスに単一のドキュメントの詳細情報が格納されています。

レスポンスの JSON の構造は以下のとおりです。

{
  "name":"参照しているドキュメントのリソース名",
  "uri":"参照しているドキュメントの URI",
  "content":"Markdown 形式のドキュメントの内容",
  "description":"ドキュメントの説明"
}

取得した内容を元に、より詳細な回答が生成されます。

AI 開発におけるドキュメント参照

例えば、以下のようなプロンプトを Gemini CLI に与えます。

組織 g-gen.co.jp の組織直下にある Google Cloud プロジェクトの一覧を取得する Python プログラムを記述して。

Google Cloud の Resource Manager API の情報を、公式ドキュメントから調べて確認してからプログラムの開発を始めて。

Gemini CLI は、必要なドキュメントを検索・取得して、コンテキストとして使いつつ、プログラムを記述します。

エージェンティックな開発の中で、適宜 Developer Knowledge MCP server を参照することで、開発の精度が向上することが期待できます。

また、必要なときには Developer Knowledge MCP server を参照するよう、GEMINI.md などのコンテキストファイルに予めルールを記述することで、プロンプトで毎回記述する必要がなくなります。

高宮 怜(記事一覧)

クラウドソリューション部クラウドエクスプローラ課

2025年6月より、G-genにジョイン。前職は四国のSIerで電力、製造業系のお客様に対して、PM/APエンジニアとして、要件定義から運用保守まで全工程を担当。現在はGoogle Cloudを学びながら、フルスタックエンジニアを目指してクラウドエンジニアとしてのスキルを習得中。