Gemini 2.5、Vertex AI Model Optimizer、Vertex AI Global Endpoint(Google Cloud Next '25速報)

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G-gen の杉村です。当記事では、Google Cloud Next '25 で発表された Google の最新の生成 AI モデル Gemini 2.5 や、Vertex AI Model OptimizerVertex AI Global Endpoint などの新機能について紹介します。

概要

Google Cloud の旗艦イベントである Google Cloud Next '25 では、以前より試験運用版として公開されていた Gemini 2.5 Pro のパブリックプレビュー開始や、軽量版である Gemini 2.5 Flash の情報が公開されました。

当記事では、以下の公式発表に基づいて、Gemini 2.5 や、Vertex AI Model OptimizerVertex AI Global Endpoint などの新機能について紹介します。

当記事に記載されている情報は、いずれも記事を執筆した2025年4月11日現在のものです。

Gemini 2.5 Pro

Gemini 2.5 Pro は、深い洞察が必要とされる推論で用いられる Gemini の最新型モデルです。

コンテキストウインドウは100万トークンです。

現在公開中のプレビュー版では、QPM(Queries per minute)は20に制限されています。

当モデルでは、2025年1月までの情報がトレーニングに使われています。

Gemini 2.5 Pro への API 経由のリクエストは、Vertex AI または Google AI Studio のいずれかで可能です。

Gemini 2.5 Flash

Gemini 2.5 Flash は、Pro よりも軽量のモデルです。応答速度とコストの面で、Pro よりも優れています。

Gemini 2.5 Flash では、Thinking Budget(思考予算)の調整が可能です。Thinking Budget は自動的に調整され、単純なプロンプトであれば迅速に回答を生成できるよう調整されます。また、Thinking Budget を明示的に指定することもでき、ユースケースに応じて、思考に使用するトークン数を調整することができます。ゼロに設定することで、長考を防ぎ、クイックに回答させることも可能です。

Thinking Budget は、Gemini 2.5 Pro にも、まもなく導入(Coming soon)されるとしています。

Thinking Budget の導入により、精度、コスト、回答速度の調整が可能になったのが、Gemini 2.5 の特徴であるといえます。

Gemini 2.5 Flash への API リクエストは、Next '25 での発表当初は利用可能になっていませんでしたが、2025年4月18日(日本時間)に、Vertex AI と Google AI Studio で利用可能になりました。

Vertex AI Model Optimizer

Vertex AI Model Optimizer とは

Vertex AI Model Optimizer は、事前に精度とコストのバランスを設定しておくと、プロンプトに応じて Gemini Pro または Flash が自動的に選択される機能です。

現在では、Gemini 2.0 Flash と Gemini 2.5 Pro がサポートされています。

使用方法

以下に引用しているソースコードは、公式の quickstart Colab notebook からの引用です。

PRIORITIZE_COST(コスト優先)、BALANCED(バランス)、PRIORITIZE_QUALITY(品質優先)のいずれかを事前に設定します。

feature_selection_preference_map = {
    "PRIORITIZE_COST": GenerationConfig.ModelConfig.FeatureSelectionPreference.PRIORITIZE_COST,
    "BALANCED": GenerationConfig.ModelConfig.FeatureSelectionPreference.BALANCED,
    "PRIORITIZE_QUALITY": GenerationConfig.ModelConfig.FeatureSelectionPreference.PRIORITIZE_QUALITY,
}

preference = "BALANCED"  # @param ['PRIORITIZE_COST', 'BALANCED', 'PRIORITIZE_QUALITY']

また、モデルとして Model Optimizer を選択します。

model = GenerativeModel(
    "model-optimizer-exp-04-09", system_instruction=[system_instruction]
)

このように設定するだけで、プロンプトの複雑さに応じて、自動的に Pro または Flash モデルが選択されます。

Vertex AI Global Endpoint

Vertex AI Global Endpoint は、複数リージョンの Gemini API にリクエストをルーティングすることで、トラフィックのピーク時やリージョン障害時でも、生成 AI アプリケーションの可用性を維持できる仕組みです。執筆時現在で、すでにプレビュー版が利用可能になっています。

従来はリージョンごとのエンドポイントだけが提供されており、タイミングによっては Google 側のリソースが枯渇し、429 エラー(Resource exhausted)が発生しました。

グローバルエンドポイントを利用することで、リソースが利用可能なリージョンが自動的に使用されます。

以下の API エンドポイントを利用することで、リクエストが自動的に利用可能なリージョンにルーティングされます。

https://aiplatform.googleapis.com/v1/projects/test-project/locations/global/publishers/google/models/gemini-2.0-flash-001:generateContent

Gen AI SDK では、クライアント生成時に location を global に設定します。

client = genai.Client(
    vertexai=True, project='your-project-id', location='global'
)

推論リクエストではグローバルエンドポイントが利用できますが、チューニング、バッチ推論などには対応していないほか、コンテキストキャッシュなどにも対応していない点に注意してください。

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杉村 勇馬 (記事一覧)

執行役員 CTO

元警察官という経歴を持つ IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 認定資格および Google Cloud 認定資格はすべて取得。X(旧 Twitter)では Google Cloud や Google Workspace のアップデート情報をつぶやいています。