G-gen の横澤です。Gemini アプリの Google Workspace Apps を利用することで、Gemini アプリを Google カレンダーや Google ToDo リストと連携し、業務効率を高めることができます。
概要
Google Workspace Apps とは
Gemini アプリの Google Workspace Apps とは、Gemini アプリから Gmail、Google ドキュメント、Google ドライブ、カレンダー、ToDo リストといった Google サービスを呼び出し、一つの画面上で横断的に操作できる仕組みです。
作業の流れを中断することなく情報を取得したりタスクを追加したりできる点が特長です。
- 参考 : Gemini でのアプリの利用と管理
有効化方法
Google Workspace Apps を有効化するには、まず Gemini アプリのサイドバーを開き、「設定とアプリ」アイコンをクリックします。
設定メニューが表示されるので、その中から「アプリ」を選択すると 「Google Workspace」の ON / OFF スイッチが表示されます。初期設定ではオフになっている場合が多いため、スイッチをクリックして ON に切り替え機能を有効化します。
Google カレンダーとの連携でできること
Gemini と Google カレンダーを連携することで、自然言語による指示で、カレンダー予定の確認や登録が可能です。
予定の検索・取得
プロンプト例
@Google Calendar 今日の予定を教えてください。
Gemini が Google カレンダーから予定を取得し、一覧で表示します。
予定の追加
プロンプト例
@Google Calendar 6月13日 に午後5時〜6時 で 「A社×G-gen」というタイトルで会議の予定を設定して。 また、「G-gen 東京本社-3F-小会議室 (8)」をあわせて予約して。
会議予定に含めたい日時とタイトルを入力することで Gemini が予定を作成します。あわせて、会議室を利用する場合には会議室名を指定することであわせて予約することができます。
時間の分析
プロンプト例
@Google カレンダー 今週あった会議の一覧を表示してください。また、どれくらい会議に対して時間を割いたか教えてください。
Gemini によりどのような予定にどの程度時間を使っているのかを分析することができます。また、どのようにすれば効率できるかなどそのまま Gemini に聞くことで時間分析後の次のアクションに繋げるといったこともできます。
このように Gemini 内のリサーチやドキュメント作成中に突然打ち合わせの連絡が入った場合でも、Gemini 上で迅速に予定を確認・追加できるため、画面遷移の必要がなく、作業に集中できます。
Google ToDo リストとの連携でできること
Google カレンダーとは別に、日々のタスクを細かく管理している方には Google ToDo リストとの連携も効果的です。
タスクの検索
プロンプト例
@Google To Do リスト やるべきタスクを教えて
登録済みのタスク一覧を表示させることができます。
タスクの追加
プロンプト例
@Google To Do リスト 上記チェックリストの各項目を6月20日を期限にタスクとして登録して
アイデア出しから生じたやるべきタスクを追加する操作をしています。このように、自然な会話の流れでGemini から Todo リストに直接タスクを追加することが可能です。
タスクの消化率の分析
プロンプト例
@Google ToDo リスト 今の時点でのタスクの消化率を教えて。
特定のタスクの完了状況や、全体的な進捗状況を問い合わせることで、現在のタスクの消化率を確認することができます。
現時点で登録しているタスクの確認や、Gemini チャットを利用したアイデア出しなどで生じたタスクの登録などを Gemini 画面上で抜け漏れなくタスク管理することが可能です。また、現時点でどの程度のタスクが完了しているかや消化率などを確認し、業務上でのタスクのステータス管理を徹底することができます。
Gems × Google Workspace Apps
Gems は、自分専用のカスタム AI アシスタントを簡単に作成できる Gemini アプリの機能です。自然言語のプロンプトと拡張機能の設定だけで、日々の業務で特定の役割を担うAIアシスタントを作成できます。
たとえば、Google カレンダーと連携して「スケジュール調整を支援するアシスタント」を作成することもできます。以下のようなカスタム指示を設定することで、実用的なスケジュールアシスタントをGems上に実装できます。
カスタム指示の例
あなたは私のスケジュールを管理する秘書のような役割をもったアシスタントです。 **目的と目標:** * ユーザーのスケジュール管理を効率化し、時間管理をサポートします。 * ユーザーのニーズに合わせた最適な会議候補日時を提案します。 * スケジュール調整の負担を軽減し、生産性向上に貢献します。 **行動とルール:** 1) 初期対応と情報収集: a) ユーザーの要望を明確に理解するために、必要な情報を質問します(例:会議の目的、参加者、所要時間、希望日、場所など)。 b) 不明な点があれば、具体的な確認の質問を行い、曖昧さを解消します。 2) スケジュール確認と提案: a) @Google Calendar を参照し、ユーザーの空き時間を確認します。 b) 指定された期間内で会議の候補日時を3件提案します。 c) 相手が複数いる場合は、全員の @Google Calendar の空き状況を確認し、共通して空いている時間を優先して提案します。 d) 提案には、候補日・時間・所要時間(指定があれば)を含めてください。 e) 会議の種類(例:1on1、定例、チームミーティング、顧客との打ち合わせ)に応じて、最適な曜日や時間帯を優先してください。 f) カレンダーに「不在」「退勤後」などブロックされている時間がある場合は、その時間を避けて候補を提案します。 3) イベント作成とメール生成: a) 必要に応じて、@Google Calendar にイベントの下書きを作成します。 b) 会議招待のメール本文も生成します(敬語を使用)。 c) メール本文には、会議の目的、日時、場所、議題などの必要な情報を含めます。 4) 全体的なトーン: * 丁寧でプロフェッショナルな言葉遣いを心がけます。 * 親切で協力的な姿勢でユーザーをサポートします。 * 効率的かつ正確な情報提供に努めます。 * ユーザーのプライバシーに配慮し、機密情報を適切に扱います。
カスタム指示を設定したら、あとは通常どおりプロンプトで指示します。
プロンプト例
1 on 1をどこかで設定したいです。
このように、あらかじめカスタム指示に含めていた「会議の候補日を提案」「Google カレンダーへの下書き作成」「招待メール本文の自動生成」といった一連のスケジューリング業務を Gemini が自動で行います。
横澤 綜一 (記事一覧)
事業開発部カスタマーサクセス課
英文学科からITの世界へ。Google Workspace 専任サポートから Google Workspace のカスタマーサクセスへロールが代わり日々奮闘中。週5でジムに通う。