Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #3 (Google フォーム設定)

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G-gen の荒井です。当記事では Google Workspace のアプリケーションのみ使用してお問い合わせシステムを作成する方法をご紹介します。

はじめに

ご紹介すること

当記事では問い合わせ対応システムで使用する Google フォームの作成や設定方法をご紹介します。

Google フォームを使うことで、用意した項目を指定形式でユーザーに入力してもらうことができるため、問い合わせシステムを作成する際は必要不可欠なアプリケーションです。

記事の構成

問い合わせ対応システム作成方法は、以下記事の通り分割してご紹介します。 記事を順に確認することで、問い合わせ対応システムが完成します。

No タイトルとリンク
1 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #1 (システム概要)
2 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #2 (Google グループ設定)
3 ※ 当記事 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #3 (Google フォーム設定)
4 ※ 準備中 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #4 (Google App Script 設定)
5 ※ 準備中 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #5 (業務フロー解説)
6 ※ 準備中 Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #6 (機能拡張案)

設定作業概要

Google フォーム作成

Google フォームを作成します。

Google フォームはお問い合わせ窓口の入力フォームであり、ユーザーの目に最初に触れるものです。質問項目やその説明、入力形式などが、ユーザーにとってわかりやすいものである必要があります。

当記事では、最低限の項目で、汎用的に使用できるフォームの作成方法をご紹介します。

Google フォーム詳細設定

詳細設定では、回答内容のエクスポート先となるスプレッドシートを選択したり、フォーム全体のセキュリティ設定を行います。

  • 回答の保存先を選択
  • フォーム設定
    • 回答のコピーを回答者に送信
    • 信頼できる組織のユーザーに限定する
    • 確認メッセージ
    • 結果の概要を表示する

設定1 : Google フォーム作成

Google フォーム のトップページから、空白のフォームを選択して、フォームの作成を開始します。

ご自身のユースケースに近いものがある場合は、テンプレートを使って作成を開始することも可能です。

当記事では、お問い合わせフォームに必要最低限の質問項目をご紹介します。

Google フォーム作成に関する詳細は以下を参考にして、適宜、質問項目の追加やテーマを設定します。

質問項目 : 氏名

設定項目 設定値
質問のタイトル 氏名
質問の形式 記述式
必須 有効

質問項目 : 会社名

設定項目 設定値
質問のタイトル 会社名
質問の形式 記述式
必須 有効

質問項目 : 電話番号

設定項目 設定値
質問のタイトル 電話番号
質問の形式 記述式
必須 有効

質問項目 : メールアドレス

設定項目 設定値
質問のタイトル メールアドレス
質問の形式 記述式
必須 有効

質問項目 : お問い合わせタイトル

設定項目 設定値
質問のタイトル お問い合わせタイトル
質問の形式 記述式
必須 有効

質問項目 : お問い合わせ内容

設定項目 設定値
質問のタイトル お問い合わせ内容
質問の形式 段落
必須 有効

質問項目 : 個人情報の取り扱い

設定項目 設定値
質問のタイトル 個人情報の取り扱い
説明 株式会社XXXX のプライバシーポリシーに同意します。
※ 「プライバシーポリシー」部分に自社 Web サイトのプライバシーポリシーページへのリンクを挿入
質問の形式 チェックボックス
選択肢 ・同意する
必須 有効

設定2 : Google フォーム詳細設定

回答の保存先を選択

Google フォームで入力された内容は [回答] タブから確認できますが、Google スプレッドシートにエクスポートすることも可能です。

Google スプレッドシートにエクスポートすることで、関数を利用したり、Google Apps Script(GAS)を使って回答内容を別の業務へ繋げるなど、データの二次利用性が高まります。当記事では、回答内容をスプレッドシートにエクスポートする設定を行います。

[回答] タブ内の [スプレッドシートにリンク] をクリック

[新しいスプレッドシートを作成] を選択し、ファイル名を入力し [作成] をクリックします。

留意事項

[新しいスプレッドシートを作成] を選択した場合、スプレッドシートは Google フォームと同じ場所にファイルが作成されます。

スプレッドシートに個人情報などセンシティブな情報が記録される場合は、格納場所(Google ドライブ)のアクセス権を正しく設定してください。

スプレッドシートの格納場所を変更する場合、Google ドライブの「ファイル移動」機能を使用してください。もし「コピー > 貼り付け > 元ファイル削除」などでファイルを複製してしまうと、ファイルの URL が変わってしまい、Google フォームとのリンクが解除されてしまうため、再設定が必要となります。

フォーム設定

[設定] タブから、Google フォームの設定を変更することができます。

ご紹介する機能は一般的な問い合わせシステムを想定した内容です。実際に構築する場合、以下リンクをご確認の上、実運用に沿った設定をしてください。

回答 > 回答のコピーを回答者に送信

ユーザーがフォームに入力した回答を自動的にユーザーのメールアドレスに自動返信する機能です。今回開発するシステムでは同等の機能を次記事の GAS で実装するため今回は「オフ」にしておきます。

回答 > 信頼できる組織のユーザーに限定する

Google アカウントを持たないユーザーでも問い合わせできるようにする場合、設定を無効にします。

表示設定 > 確認メッセージ

フォーム送信後、ユーザーにメッセージを表示させたい場合メッセージを設定します。

例)

お問い合わせありがとうございます。

担当者にて内容確認後、ご回答させていただきます。今しばらくお待ちください。

お問い合わせいただきました内容を確認のためご入力いただきましたメールアドレスに自動返信させていただきました。メールの返信がない場合メールアドレス入力間違いの場合がございます。メールが届かない場合、再度お問い合わせフォームの入力をお願いいたします。

自動返信メール、ご回答メールは [ @xxxxxx.co.jp ] ドメインよりメールが送信されます。メールが受信できるよう設定をお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

■ お問い合わせ窓口 対応時間:9:00〜17:00(土日祝日・弊社指定休日を除く)

表示設定 > 結果の概要を表示する

当機能はユーザーに過去の回答結果を表示する機能になります。他のユーザーの問い合わせ内容が見えてしまうため、当記事では「オフ」にします。

次の記事

[準備中] Google Workspace で問い合わせ対応システムを作成する方法 #4 (Google App Script 設定)

荒井 雄基 (記事一覧)

クラウドソリューション部

オンプレ環境のネットワーク・サーバーシステムを主戦場としていたが、クラウド領域にシフト。
Google Cloud 認定資格 7冠
現在は Google Workspace を中心に企業の DX 推進をサポート。
最近頑張っていることは、子どもがハマっている戦隊モノの踊りを踊れるようになること。