Google CloudとGCP、どっちが正しい?

記事タイトルとURLをコピーする

G-gen の杉村です。Google Cloud と GCP(Google Cloud Platform)、どちらの呼び名が正しいの?という疑問をよくお聞きします。結論からいうと、正式名称は Google Cloud です。

正式名称は「Google Cloud」

Google が提供するクラウドプラットフォームである Google Cloud。インターネット上には「Google Cloud」「Google Cloud Platform」「GCP」と複数の呼び名が見られます。どの名称で呼ぶべきなのでしょうか。

現在では、正式名称は「Google Cloud」です。

「Google Cloud Platform」およびその略称である「GCP」は旧称であり、2022年6月に「Google Cloud」に改称されています。以下の公式ブログで、その旨が記載されています。

お客様のエクスペリエンスをシンプルにし、プロダクト間の一貫性を保つために、Google Cloud Platform は Google Cloud という名称になりました。さらに、モバイルアプリ名(旧 Cloud Console アプリ)は、Google Cloud アプリという名称に変更されました。この変更はほとんどのウェブサイトやドキュメントに反映されています。

GCP と呼んではいけないの?

GCP という名称は、公式にはもう使わないことになっています。

ただし、一般的なユーザーは、以前から親しまれてきた GCP という略称を使っているケースがあります。GCP という言葉の知名度が高いことや、同じくクラウドプラットフォームである AWS(Amazon Web Services)と同じく3文字で略せること、また新名称である Google Cloud を単純に略すと、「GC」となり一般的には同じく IT 用語であるガベージコレクションと捉えられてしまうことなどから、「GCP」の語は日常的に目にします。

Google Cloud 専業インテグレーターである G-gen は、原則的には GCP の語を使いませんが、G-gen Tech Blog では Google Cloud(旧称 GCP) のように併記する場合があります。

また、Google の提供するクラウド製品の利用規約ページには「Google Cloud Platform」の名称が残っています。これは、Google が提供する Google Workspace や Google Maps など、他のクラウドサービスと明確に区別をするためと考えられます。ブランディングとしては Google Cloud Platform は使われませんが、このように一部の公式ドキュメントにも、語が残っている場合があります。

Google Cloud と Google

日本においては、Google Cloud は「グーグル・クラウド・ジャパン合同会社」が販売しています。また、利用者が Google Cloud の利用規約に同意する際、グーグル側の契約主体となるのも同社です。なおグーグル・クラウド・ジャパン合同会社は、Google Workspace や Google Maps などの販売活動も行っています。ただし、Google Workspace に関しては、日本の顧客に対する契約主体は Google Asia Pacific Pte. Ltd. となっているなど、契約の観点では、すこし複雑になっています。

また、「Google 広告」「YouTube」など多くの Google サービスは日本では「グーグル合同会社」が販売主体となっており、Google Cloud や Google Workspace 等と他の Google 製品は、扱いが少し異なることが分かります。

一般的なユーザーの目線ではあまり意識する必要はないといえますが、契約を扱ったり、法的な視点が必要な方は、意識するタイミングがあるかもしれません。

杉村 勇馬 (記事一覧)

執行役員 CTO / クラウドソリューション部 部長

元警察官という経歴を持つ現 IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 12資格、Google Cloud認定資格11資格。X (旧 Twitter) では Google Cloud や AWS のアップデート情報をつぶやいています。