NotebookLMで試験勉強してみた

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G-genの杉村です。Google の生成 AI ノートブックサービスである NotebookLM で、Google Cloud 認定資格など、資格試験の勉強をする方法を紹介します。

はじめに

NotebookLM とは

NotebookLM は、Google の生成 AI ノートブックサービスです。ウェブサイトやテキストファイル、Google ドキュメントなど、様々なデータソースを読み込ませて、それらの情報源をベースにして生成 AI とチャットができるほか、クイズやレポートの生成、ラジオのような解説音声の生成などを行うことができます。

NotebookLM は、Google アカウントさえあれば無償で利用することができます。Google Workspace や有償版 Google アカウントに所属する NotebookLM in Pro や、Google Cloud サービスである NotebookLM Enterprise であれば、入力したデータは Google によって再トレーニングされないなど、データが保護されます。

NotebookLM

以下の記事も参考にしてください。

NotebookLM による学習

NotebookLM の以下のような機能は、試験やスキルアップのための学習に活かすことができます。

  • データソースを追加することによる AI とのチャット
  • クイズ(テスト)生成
  • フラッシュカード生成
  • レポート生成
  • 音声解説生成
  • 動画解説生成

当記事では、これらの機能を使い、Google Cloud 認定資格「Professional Security Operations Engineer」の勉強をした事例を紹介します。

なお、当記事で紹介する機能やスクリーンショットは、記事を執筆した2025年9月下旬現在のものです。

データソース追加

最初に行うことは、ノートブックの新規作成と、データソースの追加です。

まず、https://notebooklm.google.com/ にアクセスします。Google アカウントへのログインを求められた場合、ログインします。表示されたトップ画面で「ノートブックを新規作成」をクリックします。

NotebookLM トップ画面

「ソースを追加」画面が表示されるので、ここにデータソースを追加します。データソースは、あとからいつでも自由に追加可能です。

データソースの追加

今回は、以下のようなデータソースを追加しました。

なお記事を執筆した2025年9月下旬現在、アスタリスクを使用して「https://cloud.google.com/chronicle/docs/*」のように URL をワイルドカード形式で指定することはできず、エラーになります。

データが取り込めると、ノートブック画面が表示されます。タイトルが自動で生成されるほか、概要の文章が中央部分に表示されています。学習を進めるに当たって、さらに理解を深めたいと感じた領域については、随時、左上の「ソース」ブロックの「+ 追加」ボタンからデータソースを追加します。

ノートブック画面

テストの生成

画面右側の「Studio」ブロックにある「テスト」ボタンを押下して、NotebookLM にテストを作成させます。「テスト」ボタンを押すと、数分後にテストが生成されます。

生成されたテスト

生成されたテスト「セキュリティ 問題集」をクリックすると、4肢選択式のテストが始まります。

4肢選択式のテスト

「説明」をクリックすると、その問題に関する詳細な説明を AI に依頼することができます。解説文中には、引用元のデータソースへのリンクが含まれます。

AI による解説(左部分)

わからないことがあれば、画面中央下のテキストボックスに質問を入力することで、AI にさらに詳細な解説を求めたり、わからない単語を説明させることができます。

フラッシュカードの生成

次に、画面右側の「Studio」ブロックにある「フラッシュカード」ボタンを押下して、NotebookLM にフラッシュカードを作成させます。フラッシュカードとは、学生が英単語を覚えるときに使うような、表面に質問が書いてあり、裏面に答えが書いてあるようなカードです。「フラッシュカード」ボタンを押すと、数分後に生成されます。

フラッシュカード

フラッシュカードは、試験直前の知識の確認などに有用です。

レポートの生成

画面右側の「Studio」ブロックにある「レポート」ボタンを押下すると、どのようなレポートを生成するかの選択肢が表示されます。AI が提案する選択肢の中から1クリックで選べるほか、プロンプトで細かくテイストを指示することもできます。

レポート生成時の選択肢

今回は「独自に作成」を選び、以下のようなプロンプトを記述してみました。

プロンプトを記述して独自レポートを生成

Google Cloud 認定資格「Professional Security Operations Engineer」の試験勉強をしたいです。

Google SecOps や Security Command Center の各機能の詳細な解説や、SecOps 運用体制に関する説明など、試験に役立つコンセプトを詳細にまとめたレポートを作ってください。特に、技術的な解説を多めに、また詳細にお願いします。

数分後、以下のようなレポートが生成されました。

NotebookLM によって生成された学習用レポート

音声解説

「Studio」ブロックにある「音声解説」ボタンを押下すると、2人の人物がラジオやポッドキャストのように、データソースに関する会話をしている音声を生成できます。

移動中や家事の合間などの「ながら勉強」に利用できます。

英語の音声が生成されてしまう場合には、「音声解説」ボタンの右上に表示されている鉛筆マークを押してください。ここでは出力言語が選べるほか、どのような音声を生成するか、また音声の長さなどを詳細に指定することができます。焦点を当てるトピックを自然言語で指示することもできます。

音声概要の詳細設定画面

生成された音声はノートブック上で再生できるほか、mp4 形式でダウンロードすることもできます。今回はデフォルト設定で、約21分間の音声が生成されました。

生成された音声

動画解説

NotebookLM では、動画による解説を生成することもできます。「Studio」ブロックにある「動画解説」ボタンを押下します。こちらでも、鉛筆マークを押すことで、出力言語や注力するトピックなどを指定できます。

動画はスライドと、それを解説する音声で構成されており、日本語で生成することができます。生成された動画はノートブック上で再生できるほか、mp4 形式でダウンロードすることもできます。デフォルト設定のまま生成したところ、約8分間の動画が生成されました。

動画概要で生成された動画(1)

動画概要で生成された動画(2)

杉村 勇馬 (記事一覧)

執行役員 CTO

元警察官という経歴を持つ IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 認定資格および Google Cloud 認定資格はすべて取得。X(旧 Twitter)では Google Cloud や Google Workspace のアップデート情報をつぶやいています。