G-gen の杉村です。2026年7月に発表された、Google Cloud や Google Workspace のイチオシアップデートをまとめてご紹介します。記載は全て、記事公開当時のものですのでご留意ください。
- はじめに
- Google Cloud Next Tokyo 26 の開催
- Google Cloud のアップデート
- Bigtable で Google フロントエンドをバイパスする Direct connectivity が登場
- Gemini Enterprise app で東京リージョン(asia-northeast1)がサポート
- Cloud Run でサブプロセスとしてのサンドボックス環境が Preview 公開
- C4N マシンシリーズが一般公開
- BigQuery で多段階集計(Multi-level aggregation)が記述可能に(Preview)
- BigQuery の予約の Project caps(scheduling policies)が Preview
- BigQuery Conversational Analytics で AI.AGG 関数が使用可能に
- Google Skills 受講で資格の1年間延長が可能に
- Cloud NGFW Enterprise ティアで WildFire によるマルウェア検知が Preview
- Cloud SQL の Data API(executeSql)で Secret Manager 認証が可能に
- 「Gemini 3.6 Flash」と「Gemini 3.5 Flash-Lite」が公開(GA)
- コードセキュリティエージェント「CodeMender」が Preview 提供開始
- AlloyDB for PostgreSQL で Transparent query forwarding が Preview 公開
- 利用料金に上限を設ける Spend cap budget が Public Preview 公開
- BigQuery で追加・変更履歴を確認できる APPENDS/CHANGES関数が一般公開
- AlloyDB で書き込みエンドポイントが Preview 公開
- AlloyDB でクロスリージョンフェイルオーバーが Preview 公開
- Dataform で Deployments 機能が Preview 公開
- Google Cloud の Agent Platform で Feedback service が Preview 公開
- Gemini 2.5 系モデルが Extended Lifecycle Access(ELA)扱いに
- Global external passthrough Network Load Balancer が Preview 公開
- Google Workspace のアップデート
- Google Vids で Google スライドの動画へのAI変換機能が日本語に対応
- Google Workspace でインバウンド SCIM API が一般公開(GA)
- Google Chat で組織外ユーザーとのグループ DM が使用可能に
- Google スプレッドシートが「集合縦棒 - 折れ線」などのグラフタイプに対応
- Google Meet で録画や議事メモが会議ごとのサブフォルダに整理されるように
- Google Meet の自動メモ作成で投影物のスクリーンショット保存されるように
- Google ドキュメントで、画像、図、インフォグラフィックを生成可能に
- Google Forms で自然言語指示によるクイズ自動生成が可能に

はじめに
当記事では、毎月の Google Cloud(旧称 GCP)や Google Workspace(旧称 GSuite)のアップデートのうち、特に重要なものをまとめます。
また当記事は、Google Cloud に関するある程度の知識を前提に記載されています。前提知識を得るには、ぜひ以下の記事もご参照ください。
リンク先の公式ガイドは、英語版で表示しないと最新情報が反映されていない場合がありますためご注意ください。
Google Cloud Next Tokyo 26 の開催
Google Cloud の年次旗艦イベントの東京版、Google Cloud Next Tokyo が、東京ビッグサイトにおいて7月29日(木)から30日(金)までの2日間、開催された。
スポンサーによるエキスポエリアでの展示や、キーノート(基調講演)、各種ブレイクアウトセッション、スポンサーセッションなどが行われ、国内での AI エージェント事例などが発表された。
キーノート(基調講演)については、以下の記事を参照されたい。
Google Cloud のアップデート
Bigtable で Google フロントエンドをバイパスする Direct connectivity が登場
Direct connectivity (2026-07-06)
Bigtable で Google フロントエンドを介さずにバックエンドへ直接通信する「直接接続(Direct connectivity)」が利用可能に。
VPC 内の VM からの通信、かつ特定条件を満たすトラフィックに適用されネットワークのホップ数が減り、レイテンシ低減とスループットが向上。
Gemini Enterprise app で東京リージョン(asia-northeast1)がサポート
Gemini Enterprise release notes - July 06, 2026 (2026-07-06)
Gemini Enterprise app および NotebookLM Enterprise で、東京(asia-northeast1)と英国(europe-west2)リージョンがサポート。
ただし Allowlist 付き一般公開(GA with allowlist)のため申請が必要。
これにより、データの保管(DRZ)と機械学習の処理(MLP)を日本国内のインフラで完結できる。Gemini 3.5 Flash モデルも対象に含まれる。
Cloud Run でサブプロセスとしてのサンドボックス環境が Preview 公開
Configure sandboxes for services (2026-07-08)
Cloud Run サービスで、サブプロセスとしてサンドボックス環境を起動し AI エージェントツールや信頼できないコードを実行できる機能が Preview 公開。
メインのアプリから分離して動的なコード実行が可能。以下の解説記事も参照。
C4N マシンシリーズが一般公開
C4N machine series (2026-07-08)
Compute Engine で C4N マシンシリーズが一般公開。C4N は、ネットワーク最適化マシンシリーズ。
スペック
- 第5世代 Intel Xeon Scalable processors(Emerald Rapids)を搭載
- ネットワーク帯域 最大 400 Gbps
- ストレージ I/O 最大 25 GiB/s、1M IOPS (Hyperdisk Extreme)
ユースケース
- ネットワーク・セキュリティアプライアンス
- 高性能データベース
- 大規模データ分析
- 分散ファイルシステム
BigQuery で多段階集計(Multi-level aggregation)が記述可能に(Preview)
Multi-level aggregation (2026-07-08)
BigQuery の SQL で多段階集計(Multi-level aggregation)が記述可能になった(Preview)。集計関数の引数に別の集計関数を入れられる。
サブクエリや CTE を使わず、単一の SELECT 句で記述可能になり、クエリが簡素化する。以下はクエリのサンプル。
SELECT Product, AVG(SUM(revenue) GROUP BY DATE(time)) AS avg_daily_sales FROM Sales GROUP BY Product ORDER BY Product;
BigQuery の予約の Project caps(scheduling policies)が Preview
Project caps and scheduling policies (2026-07-13)
BigQuery の予約(Reservation)で、プロジェクト単位で最大スロット使用量と同時実行数(並列度)を制限できる Project caps(scheduling policies)が Preview 提供開始。
特定プロジェクトによるリソースの独占を防ぎワークロードの優先順位付けが可能になる。
BigQuery Conversational Analytics で AI.AGG 関数が使用可能に
BigQuery AI and ML support (2026-07-14)
BigQuery の Conversational Analytics(会話型分析)で AI.AGG 関数が使用可能になった。
AI.AGG は「意味論的な集計」とでもいえる機能で、マルチモーダルなデータを要約したり分析して文字列を返す関数。画像分析、コンテンツ要約、ログ分析などに使用できる。AI.AGG 関数自体はまだ Preview 公開である点に留意が必要。
Google Skills 受講で資格の1年間延長が可能に
Google Cloud 認定資格を最新の状態に保ち、キャリアアップを図る新しい方法 (2026-07-15)
Google Cloud 認定資格に、新しい更新方法が登場。
従来は試験を受験する必要があったが一部の資格は Google Skills(オンラインラボ)の所定コース受講でも更新(1年間延長)できるようになった。CDL、ACE、PCA、PDE がこの更新方法に対応している。
Cloud NGFW Enterprise ティアで WildFire によるマルウェア検知が Preview
WildFire overview (2026-07-20)
Google Cloud の Cloud NGFW Enterprise ティアで Palo Alto の脅威分析サービス「WildFire」によるマルウェア検知が Preview 提供開始。
サンドボックスとリアルタイム機械学習を組み合わせ VPC を通過するファイル転送を詳細に検査。ゼロデイ攻撃にも対応可。
Cloud SQL の Data API(executeSql)で Secret Manager 認証が可能に
データベース ユーザーを構成する (2026-07-20)
Cloud SQL for PostgreSQL/MySQL の Data API(executeSql)で Secret Manager による認証が可能になった。
Data API(executeSql)とは、Cloud SQL Admin API 経由で SQL を実行できる機能。
データベースのパスワードを Secret Manager のリージョンシークレットに保存しておき、API リクエスト時にそのリソース名を渡すことで認証。これにより、アプリケーション側でパスワードを保持する必要がなくなり、認証情報の漏洩リスク低減と管理の簡素化に繋がる。
「Gemini 3.6 Flash」と「Gemini 3.5 Flash-Lite」が公開(GA)
Introducing Gemini 3.6 Flash, 3.5 Flash-Lite, and 3.5 Flash Cyber (2026-07-21)
Google が新しい AI モデル「Gemini 3.6 Flash」と「Gemini 3.5 Flash-Lite」を公開(GA)。
コード生成やマルチモーダル推論の精度などが向上したほか、Flash については 3.5 よりもトークン効率が向上したとされる。top-K、top-P パラメータは使用できなくなった。レスポンスも高速化された印象。
また Google が「Gemini 3.5 Flash Cyber」を発表。脆弱性の発見、検証、パッチ適用を行うサイバーセキュリティモデル。limited-access pilot program として政府機関および信頼できるパートナー企業のみに提供される。
コードセキュリティエージェント「CodeMender」が Preview 提供開始
Now in preview: Find and fix software vulnerabilities with CodeMender (2026-07-22)
Google がコードセaキュリティエージェント「CodeMender」を Preview 提供開始。
CI/CD パイプラインや IDE との統合や CLI を通じ、脆弱性の検知、修復、パッチ適用を補助。
AlloyDB for PostgreSQL で Transparent query forwarding が Preview 公開
Optimize resources and isolate read queries with transparent query forwarding (2026-07-20)
AlloyDB for PostgreSQL で Transparent query forwarding が Preview 公開。
プライマリノードへの読み取りクエリが、自動的にリードプールインスタンスにフォワードされ、負荷分散される。アプリ側でエンドポイントを意識せずとも読み取り負荷の分散が可能になる。
従来は、 書き込みワークロードはプライマリインスタンス(書き込み/読み取り IP アドレス)へ、読み取りワークロードはリードプールインスタンス(読み取り IP アドレス)へ、それぞれ差し向ける必要があった。今後(Transparent query forwarding 使用)は、Transparent query forwarding を有効化して、すべてのクエリをプライマリインスタンスへ投入するだけでよくなる。
利用料金に上限を設ける Spend cap budget が Public Preview 公開
Manage spend cap budgets (2026-07-27)
Google Cloud の利用料金に上限を設ける Spend cap budget が Public Preview 公開。予算を超過した際に新規リクエストを停止してそれ以上の課金を防止できる。 対応サービスは Gemini API、Agent Platform、Cloud Run、Cloud Run functions。
ただし重要な制限として、Google Cloud パートナー経由の請求先アカウントで当機能は使用できない。 2026年7月下旬現在、実際には使用できてしまっているが、今後修正され使用不可になる見込み。
BigQuery で追加・変更履歴を確認できる APPENDS/CHANGES関数が一般公開
Work with change history (2026-07-27)
BigQueryでテーブルの追加・変更履歴を確認できる APPENDS() 関数、CHANGES() 関数が一般公開(Preview → GA)。
それぞれ、指定期間内に追加された行 / 変更された行の一覧を返す関数。データパイプラインの増分更新やデータ監査に有用。CHANGES 関数は事前にテーブルでオプションを有効化する必要あり。
AlloyDB で書き込みエンドポイントが Preview 公開
Manage database connections with write endpoints (2026-07-27)
AlloyDB で書き込みエンドポイントが Preview 公開。プライマリインスタンスを指すDNS名。
任意のインスタンスを指すよう設定できるため、バックアップから新規インスタンスを起動した際等も、アプリ側の構成変更が不要なまま新しい向き先を指定できる DB 移行の際にも使用できる。
AlloyDB でクロスリージョンフェイルオーバーが Preview 公開
Advanced disaster recovery (2026-07-27)
AlloyDB でクロスリージョンフェイルオーバーが Preview 公開。
セカンダリクラスタをプライマリに昇格した際、旧プライマリの再構築を自動化し、レプリケーション構成を維持することが可能。従来は必要だったクラスタの手動削除や再作成が不要になる。
Dataform で Deployments 機能が Preview 公開
Create and manage deployments (2026-07-27)
Dataform で Deployments 機能が Preview 公開。
リモート Git リポジトリ上のコードをスケジュール実行する機能。従来より対応する GitHub、GitLab、Bitbucket、Azure DevOps Services などに格納する SQLX ソースコードを直接呼び出して実行できる。
Google Cloud の Agent Platform で Feedback service が Preview 公開
Feedback service overview (2026-07-29)
Google Cloud の Agent Platform で Feedback service が Preview 公開。
Agent Runtime の session と紐づけてユーザーフィードバック(サムズアップ、ダウン)を送信。Google Cloud コンソールでも結果を閲覧できる。
Gemini 2.5 系モデルが Extended Lifecycle Access(ELA)扱いに
Model versions and lifecycle (2026-07-30)
Google からの管理者宛て通知で、Gemini 2.5 Pro、Flash、Flash Liteが 2026-10-20 から Extended Lifecycle Access (ELA) に入ることが通知された。ただし、ELA についてはドキュメントに記載がなく、通知メールのみ。
モデルが ELA 期間に入ると、値上げされる代わりに継続利用できる。移行先として推奨されるモデルがドキュメントに掲示されている。
Global external passthrough Network Load Balancer が Preview 公開
Cloud Load Balancing release notes - July 31, 2026 (2026-07-31)
Global external passthrough Network Load Balancer が Preview 公開。
external passthrough なロードバランサーはこれまで Regional しかなかった。TCP/UDP に加え、ESP や GRE、ICMP など多様なプロトコルに対応。
Google Workspace のアップデート
Google Vids で Google スライドの動画へのAI変換機能が日本語に対応
Convert your Google Slides to videos in 7 additional languages (2026-07-08)
Google Vids で Google スライドの動画へのAI変換機能が日本語に対応。これまでは英語のみだったが、今回、日本語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語にも対応した。
当機能は、スライド資料から台本、ナレーション、BGM、アニメーションを含む動画を自動生成するもの。Google Workspace Business Starter 以上が必要。
Google Workspace でインバウンド SCIM API が一般公開(GA)
Streamline identity lifecycle management in Google Workspace with new inbound SCIM support (2026-07-09)
Google Workspace でインバウンド SCIM API が一般公開(GA)。
外部の IdP や人事システムからディレクトリ情報をリアルタイムで同期可能。同期されたグループを Google Workspace 側で編集できないようにロックする機能等も備わる。ID 管理運用の簡素化に繋がる。
Google Chat で組織外ユーザーとのグループ DM が使用可能に
Now available: group conversations with external collaborators in Google Chat (2026-07-15)
Google Chat で、組織外のユーザーを交えたグループダイレクトメッセージ(DM)の作成が可能になった。
これまで外部ユーザーとのコミュニケーションは、1対1のDMか「スペース」の作成に限定されていたが、このアップデートにより、複数の外部メンバーを含むグループ DM を開始できる。外部メンバーがいるグループには視覚的なバッジが表示される。
Google スプレッドシートが「集合縦棒 - 折れ線」などのグラフタイプに対応
Import and create combo charts in Google Sheets (2026-07-20)
Google スプレッドシートが「集合縦棒 - 折れ線」や「第 2 軸を使用した集合縦棒 - 折れ線」などのグラフタイプに対応。
Excel からインポートする際の互換性向上にもなる。
Google Meet で録画や議事メモが会議ごとのサブフォルダに整理されるように
Import and create combo charts in Google Sheets (2026-07-20)
Google Meet で、録画や議事メモが会議ごとのサブフォルダに整理されるようになった。定期会議の出力は同じフォルダに作成される。
フォルダにアクセス権限をつけておけば毎回録画を共有する必要がなくなるなどのメリットがあると想定される。
2026-07-22 より順次展開。
Google Meet の自動メモ作成で投影物のスクリーンショット保存されるように
Google Meet の自動メモ作成(Take notes for me)で投影されたスライドなどのスクリーンショットがメモ内に保存されるようになる。
ただし機能の展開は2026年第3四半期(10月〜)が予定されている。許可の粒度を決める管理者設定のみ、既に公開されている。
Google ドキュメントで、画像、図、インフォグラフィックを生成可能に
Generate and edit visuals with Gemini in Google Docs (2026-07-28)
Google ドキュメントの Gemini サイドパネル/下部バーで、画像、図、インフォグラフィックを生成できるようになった。
編集画面を離れることなく文章に付随するビジュアルを生成できる。画像の編集も可能。2026-07-28から15日程かけて段階的にロールアウト。
Google Forms で自然言語指示によるクイズ自動生成が可能に
Use Gemini in Google Forms to quickly create a new quiz (2026-07-30)
Google Forms で、自然言語で指示することで Gemini がクイズを自動生成。
Google ドライブ上のドキュメント、スライド、PDF などを情報源として、理解度チェッククイズなどを生成できる。
杉村 勇馬 (記事一覧)
執行役員 CTO
元警察官という経歴を持つ IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 認定資格および Google Cloud 認定資格はすべて取得。X(旧 Twitter)では Google Cloud や Google Workspace のアップデート情報をつぶやいています。
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