G-gen の杉村です。2024年2月のイチオシ Google Cloud アップデートをまとめてご紹介します。記載は全て、記事公開当時のものですのでご留意ください。
- はじめに
- Meet で参加者全員向けに画面のピン留めができるように
- Cloud Logging から Cloud Storage へのエクスポート
- Cloud Translation で Adaptive Translation が Preview => GA(Preview)
- Google Meet API が Preview => GA
- Google アカウントのログイン画面の UI が変更に
- Gemini Enterprise と Gemini Business
- Google が新しい生成 AI モデル「Gemma」を公開
- Looker Studo リリースノートが Google Cloud リリースノートに統合
- BigQuery Data Transfer Service が新しいデータソースに対応
- Text-to-Speech で「Casual」Voice が Preview 公開
はじめに
月ごとの Google Cloud アップデートのうち、特にイチオシなものをまとめています。
ある程度の事前知識が必要な記載となっています。サービスごとの前提知識は、ぜひ以下の記事もご参照ください。
またリンク先の公式ガイドは英語版にしないと最新情報が反映されていない場合がありますためご注意ください。
Meet で参加者全員向けに画面のピン留めができるように
Google Meet hosts can pin multiple tiles for all meeting participants (2024/02/05)
Google Meet で、主催者であれば、特定の人のカメラ映像や画面共有を、全員向けにピン留めできるように。
メインの発表者のカメラやプレゼン画面をピン留めして、参加者がメインコンテンツに集中できるように設定できる 。
Cloud Logging から Cloud Storage へのエクスポート
Copy log entries (2024/02/13)
Cloud Logging のログが、Cloud Storage に簡単にエクスポート(コピー)できるように(GA)。
監査や分析目的に利用できる。2024年2月現在は、gcloud コマンドでの実行のみ可能。エクスポート自体に料金は発生しない 。
Cloud Translation で Adaptive Translation が Preview => GA(Preview)
Adaptive translation (2024/02/14)
Cloud Translation で Adaptive Translation(適応型翻訳。LLM を用いた翻訳の調整)が Preview => GA。
少量のサンプルを与えただけで翻訳を最適化。複数の言語に対応しており、日→英や英→日翻訳にも対応している。
Google Meet API が Preview => GA
The Google Meet API is now generally available (2024/02/21)
Developer Preview Program では Preview 公開されていた Google Meet API が GA(一般公開)に。
プログラマブルに Meet 会議を作成したり、出席者の取得、録画ファイルの取得などのタスクが行える。
Google アカウントのログイン画面の UI が変更に
Updated user interface for signing in to or signing up for your Google Account (2024/02/21)
Google アカウントのログイン画面のデザインが変わる。機能的な大きな変更は無し。
他の Google 製品と同等の「マテリアルデザイン」に統一される。
Gemini Enterprise と Gemini Business
Introducing Gemini for Google Workspace, plus more AI offerings to better meet your business needs (2024/02/22)
Duet AI for Google Workspace Enterprise add-on が Gemini Enterprise に改名。また、下位エディションである Gemini Business もリリース。
Google Workspace で、文章の自動生成やスライド画像の生成など、各種生成 AI 機能が使える。
さらに、Gemini Enterprise と Gemini Business から使えるチャットツール Gemini(旧 Bard)も利用可能に。チャットツール Gemini では、モデルとして Gemini Ultra 1.0 を使っており、エンタープライズレベルのデータ保護や管理機能が提供される。
Google が新しい生成 AI モデル「Gemma」を公開
Gemma is now available on Google Cloud (2024/02/22)
Gemma: Introducing new state-of-the-art open models (2024/02/22)
Google が新しい生成 AI モデル「Gemma」を公開。
軽量で低遅延と表現され、ノート PC などでも稼働するとされている。Vertex AI でカスタマイズし、その後 Google Kubernetes Engine(GKE) にデプロイして、スケーラブルな生成 AI アプリを構築することも想定。
オープンソースの概念に近い「オープンモデル」として位置づけ。従来よりある PaLM 2 や Gemini よりも、よりアプリケーション開発者がアクセスしやすいモデルである印象。
Gemma はラテン語で「宝石」の意
Looker Studo リリースノートが Google Cloud リリースノートに統合
Looker Studio release notes (2024/02/22)
Looker Studo のリリースノートが、Google Cloud のリリースノートに統合。
これまでは別サイト・別ページで、RSS も非対応だったが、今後は Google Cloud 側のページで確認できるようになる。
Google Cloud のリリースノートは RSS や BigQuery での配信にも対応している。
BigQuery Data Transfer Service が新しいデータソースに対応
What is BigQuery Data Transfer Service? - Supported data sources (2024/02/26)
BigQuery Data Transfer Service が新しいデータソースに対応(Preview)。
- Facebook Ads
- Oracle
- Salesforce
- Salesforce Marketing Cloud
- Service Now
BigQuery Data Transfer Service は、簡単に BigQuery へのデータ取り込み自動化ジョブが作成できるサービス。Amazon S3 や Cloud Storage にも対応。
Text-to-Speech で「Casual」Voice が Preview 公開
Casual voices (Preview) (2024/02/26)
Text-to-Speech で「Casual」Voice が Preview 公開。
あえて oh, uh, um, mhm のようなフィラーが入ったり、間が入ったりして、自然に聞こえる音声。
杉村 勇馬 (記事一覧)
執行役員 CTO / クラウドソリューション部 部長
元警察官という経歴を持つ現 IT エンジニア。クラウド管理・運用やネットワークに知見。AWS 12資格、Google Cloud認定資格11資格。X (旧 Twitter) では Google Cloud や AWS のアップデート情報をつぶやいています。
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